証券アナリスト、いわゆる証アナは、金融業界で働く者に限らず、広く一般ビジネスマンにとって効率よく金融知識を獲得するに際して、取得に値する有用資格です。
証アナの概要や難易度、就職・転職時の有用性については他の方の記事にその詳細を譲るとして、ここでは、3科目同時合格を1年間で達成するための具体的な道程をご紹介します。
ちなみに私のスターティングポイントですが、「簿記3級」取得したレベルです。
貸借対照表や損益計算書の仕組み・単純な仕訳は出来る程度で、証アナ合格に向けてアドバンテージはほとんどなく、The 一般レベルからのスタートであったと言えるでしょう。
とにかく問題集を最低3周すれば合格ラインには達せる
兎にも角にも、まずは書店かネットで証券アナリストの問題集を購入。
日本証券アナリスト協会から送付される講座テキストは、届き次第にそのままそっと本棚にしまいましょう。もしくは熱々フライパンや土鍋を食卓テーブルに置く際の台として使いましょう。
(ただし捨ててはいけません!結構、使えるんです)
一次試験の場合、問題集は3冊。もっとも厚い「証券分析」、普通の厚さの「財務分析」、軽めの「経済」の3冊。
1年間で「証券分析」を3周、「財務分析」を3周、「経済」を2周しました。
私の場合はさらに、「経済」について全く知識がなかったこともあり、大まかにでも概要を掴むためにも、「らくらくミクロ経済学入門」と「らくらくマクロ経済学入門」を2周ずつ学習しました。
問題集を3周ずつすれば十分なのですが、最後のトドメとして過去問を4回ずつ解きました(過去問はググると見つかると思います)。
結果、実感としては3科目とも95%〜100%の正答率で合格できたように思います。
ここまで来ると、もはや「考えて解く」のではなく、「この問題もあの問題も、どれも問題周や過去問にあったじゃん。」というモードに入ります。
そう、自動車の運転免許試験と同じ要領と言ってもよいと思います。どれだけ「解いたことある!」という問題を増やすか、がポイントですね。
実際のテスト当日も「経済」の問題で、2問だけ「この問題は初見だ。」という問題がありましたが、その他の科目では「数字を変えただけの同じ問題」しか出会いませんでした。
約1年の学習経緯
どのようなタイムスケジュールで問題集を進めたかを振り返ってみると、ノートに経緯がありました。
こんな感じ!
(2018/6月の仏検1級は見事不合格でした。。)
私は2017年4月にゼロからスタートし、2018年4月の証アナ1次試験に3科目を同時受験しました。
学習スケジュールは以下のような感じ。
<フロー>
財務①周目 → 財務② → 証券① → らくらくマクロ① → らくらくミクロ① → 経済① → らくらくマクロ② → らくらくミクロ② → 証券② → 財務③ → 証券③ → 経済② → 過去問
1周目 | 2周目 | 3周目 | 過去問 (3〜4回分) | |
財務 (TAC問題集) | 2017/4月〜7月 | 2017/7月〜8月 | 2018/3月 | 2018/4月 |
証券 (TAC問題集) | 2017/8月初〜9月末 | 2018/2月〜3月 | 2018/3月〜4月 | 2018/4月 |
らくらく マクロ経済入門 | 2017/10月 | 2018/1月〜2月 | ー | 2018/4月 |
らくらく ミクロ経済入門 | 2017/10月〜11月 | 2018/2月 | ー | 2018/4月 |
経済 (TAC問題集) | 2018/1月 | 2018/4月 | ー | 2018/4月 |
①周目に時間がかかったものの、②〜③周目はサクサク進んでいました。
①周目はほとんど内容が頭に入ってきませんが、とりあえず先に進むこと!②〜③周目でだんだんと分かってきます。
そして加えて過去問を3〜4回ほど解くと十分でしょう。ここで、無闇矢鱈に①周目に入るのではなく、私が頻繁に出会ったポイント・公式を先にお示ししますので、これらを覚えてから始めるとよいかと効率的に進むと思います!
重要なポイント
この公式を一旦アタマの中に入れてしまいましょう。
問題集を進めていくうちに、よく出てくるポイント・公式を纏めてみました。
これらを最初に覚えておくといいかも!
そして重要なポイントはこれら公式を覚えることに加えて、なぜこういう公式になるのか、必ずググることです。公式を覚えたあとでもよいので、どういう状態・状況・条件を表す式であるか、しっかりと確認すると、頭にスッと入ってきます。
そしてここで使えるのが、協会が送ってくる講座テキスト。捨ててはいけない理由はこれです。
丁寧かつ分かりやすく解説してくれているので、ポイント・公式を理解するのに役立ちます。
<参考> 証券アナリストの公式(証券分析)で最低限コレを暗記
<参考> 証券アナリストの公式(財務分析)は実務で使える知識が多い!
これらです!お気に召せば、ご自身のノートに書き写して覚えてみてください!!
(その1)
(その2)
(その3)
一次試験の開始直前までこの3ページ分を眺めていました。
財務分析や証券分析の問題のほとんどは、上記の公式を覚えておけば最低限/基礎レベルの問題は解けるかと思います。
オススメ参考書
一次試験にしっかりと対策したことで、本当に二次試験対策を少ない労力で進めることが出来ました。
実質的には一次試験も二次試験も、1年間強の勉強時間で合格できます。しっっかりと一次試験を対策することが重要。
ともすると、一次試験をしっかりと対策しておくことで、二次試験ではあまり対策しなくとも合格出来るかもしれないです(ちょっと言い過ぎですね・・・汗)。
一次試験の対策とは、すなわち問題集を何周もすることです。「問題集×3周」+「公式の意味をGoogle先生/協会講座テキストで確認」で、1年でしっかりと合格しよう!
<オススメの(というか、コレしか勝たん)参考書たち>
余力があれば関数電卓についてもご参考ください。
コメント