先日、「クーリエ:最高機密の運び屋」を鑑賞した。こういったスパイスリラー系は好き。
ドキドキするし、カッコいい。
CIAやMI6といった諜報機関の職員はデキる人たちの集まりで、彼らは数ヶ国語を操ることができるイメージ。
そうそう、米ドラマの「24」のジャック・バウアーも相当数の外国語を話せる設定だ。
そんなCIAにはどんな人材が求められているのかをホームページで見てみました。
※ 中二坊にならないようにご注意
CIAの募集要項を見てみた
巷では「特にスパイに興味がない優秀な学生が CIA エージェントから勧誘を受ける。」なんて聞いたことがありますが、普通にネット上でも人材募集しているのですねw
「Directorate of Operations Language Officer」というポジションがあるようです。
→ https://www.cia.gov/careers/jobs/directorate-of-operations-language-officer/
これ以外にも弁護士ポジション等もあるようです。
ちなみに「Directorate of Operations Language Officer」というポジションは次のような概略がありました。
Directorate of Operations Language Officers use their foreign language skills, cultural experience, and expertise to support clandestine operations.
https://www.cia.gov/careers/jobs/directorate-of-operations-language-officer/
Clandestine operations = 秘密工作のことですね。
「外国語スキル・文化的な景気園・知識をもって秘密工作をサポートする」 といったポジションでしょうか。
こういうポジションは Web 上でも募集しているのですね・・・意外!!
米国外交上の重要外国語
「Directorate of Operations Language Officer」というポジションの説明についてもう少し詳しい説明がありました。
About the Job
https://www.cia.gov/careers/jobs/directorate-of-operations-language-officer/
As a Directorate of Operations Language Officer at CIA, you will perform a critical and dynamic function within the Directorate of Operations by using your advanced foreign language skills combined with cultural experience and expertise to produce high-quality, accurate, and timely translations, interpretations, and other language-related support to Directorate of Operations clandestine operations. Language Officers are key to the success of many foreign intelligence, counterintelligence, cyber, and covert action operations and have native or near-native level fluency in one or more of the following languages:
参考訳はこちら(DeepL が便利すぎる件はまた別の機会に)。
About the Job
CIA 作戦本部のランゲージオフィサーは高度な外国語スキルと文化的な経験・専門知識を駆使し、作戦本部が行う秘密作戦に高品質で正確かつタイムリーな翻訳・通訳・その他の言語関連のサポートを行うことで、作戦本部の中で重要かつダイナミックな機能を果たします。ランゲージオフィサーは、多くの外国の諜報活動・防諜活動・サイバー活動・隠密行動の成功の鍵を握る存在であり、以下の言語の1つまたは複数においてネイティブまたはネイティブに近いレベルの流暢さを持つ。
さて、上記で言及されている言語はなにか。
→ それは以下の8ヵ国語です。
- アラビア語
- 中国語
- ダリ・パシュトー語(アフガニスタン)
- 韓国語
- ペルシア語(イラン)
- ロシア語
- 日本語
- ベトナム語
(日本語が混ざっていることに違和感を覚えるのは私だけだろうか。。。)
また業務についても以下の通り。数年に渡る海外赴任のチャンスはあまりないようです。
Directorate of Operations Language Officers use their foreign language skills, cultural experience, and expertise to support clandestine operations.
作戦本部のランゲージオフィサーは、外国語のスキルや文化的な経験、専門知識を駆使して、秘密の活動をサポート。
Opportunities to serve multi-year postings overseas are very limited and these positions are highly competitive.
海外で複数年赴任する機会は非常に限られており、これらのポジションは競争率が高い。
待遇は良さげ
待遇には幅が設けられているが、開始時サラリーは $68,424 – $113,362 とのこと。
細かすぎる・・・ざっくり $68,400 – $113,400 で良くないか・・・笑
👉 1ドルを110円で計算すると 750万円 〜 1250万円 ほど。
Starting salary: $68,424 – $113,362*
https://www.cia.gov/careers/jobs/directorate-of-operations-language-officer/
*Higher starting salary possible depending on experience level
Bachelor’s degree; no preferred major or program of study
Foreign language bonus eligible
もうすこし高いイメージだったが、ここからの伸びはどれほどなのだろうか気になるところ。
募集要件
当然ながら米国人でないと、そもそも応募できんのです。
必要な資格等の一部抜粋
● 米国人・18歳・ワシントンDCに滞在
● Bachelor’s degree(学士号)
● There is no preferred major or program of study(専攻問わず)
至ってフツー!!
エントリーシート(笑
次の項目についてPDFにて回答する必要があるようです。
● Why does a career in public service appeal to you (1 paragraph)?
なぜ公共サービスでのキャリアがあなたにとって魅力的なのか(1段落で)
● Why do you wish to work for the Directorate of Operations (1 paragraph)?
なぜ作戦本部で働きたいのか(1段落で)
● Other than the Directorate of Operations, what other career options are of interest to you (1 paragraph)?
作戦本部以外では、どのようなキャリアの選択肢に興味があるか(1段落で)。
● Describe one thing from your academic, military, or professional background that has prepared you for success in the Directorate of Operations (1 paragraph).
学術的、軍事的、職業的な経験・背景から、作戦本部での成功に寄与することを1つ記述してください(1段落で)。
● Complete this thought: “I do my best work when…” (1 paragraph).
次の一文を完成させてください。「私が最高の仕事をするのは、・・・のような時です。(1段落で)。
● Describe a time when you did not succeed, professionally or academically, and what you learned from that experience (2 paragraphs).
あなたが仕事や学業で成功しなかったとき、その経験から何を学んだかを記述してください(2段落で)。
まるで就活生のエントリーシートのようだw
就活無双している慶應生ならば、書類通過しそうな気がする。
アジアの台頭
募集されている外国語を見るとアジア諸国の台頭および、米国にとっての敵国の言語が重要のようだ。
アラビア語 | 一部のイスラム諸国に対する危機意識から重要だろう |
中国 | 米中対立が激化しているのでその重要性は理解できる |
ダリ・パシュトー語 (アフガン) | 米軍のアフガン撤退後も一定期間は重要だろう |
韓国語 ペルシア語(イラン) ロシア語 | それぞれ北朝鮮・イラン・ロシアを意識している |
日本語 | 同盟国ゆえに敵対意識もないだろうし・・・ただし潜在的な脅威であることは変わりないのかもしれない |
ベトナム語 | ベトナム戦争の尾を引いているのか |
※ あとは、個人的にはシリア語(シリア:テロ支援国家)が無いのが気になった。
(→ 追記:シリアの公用語はアラビア語なので問題ないのかな)
世界史を理解しているとこれらの言語が選ばれた理由が別の視点で分かるのかもしれない。
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