フランス文法(冠詞)について整理

フランス語

「解説がくわしいフランス文法問題集」の冠詞に関する部分を自分なりに整理してみました。

<フランス文法問題集(3周目)>1冠詞

フランス文法問題集を1周、2周とやってきて、3周目に突入。

1周目は本当に時間がかかった。「1 冠詞」は8ページあるが、おそらく30分〜60分かかっていただろう。そして2周目も同程度の時間を要した。

時間を要した理由は、「文法解説が腹落ちしない」ことが大きな原因だったと思う。これは3周目に突入して分かってきた。

1周目、2周目で内容を読んだ際、書いてある意味は分かる。が、自身で再解釈するまでには意味を理解出来ないため、言ってしまえば「分かったフリ」をしていたのだと思う。しかし3周目ともなると、ひとつひとつの(日本語の)解説文章が確りと、クッキリと見えてきて、たぶんこういうことだろう、と自分なりの再解釈が出来てきたのだろう。

以下は、「1 冠詞」についての僕なりの理解であるが、(将来読み返して)認識が誤っていたら修正していこうと思う。

① 定冠詞(le, la, les)は「ぼんやり、すべて」、「はっきり特定」(「それしかないもの」)を示す

  1. 「ぼんやり」は言い換えると、個々の区別をしない、個体間の相違・個性がない。「すべて」は言い換えると、世界中のぜんぶ。
  2. 「はっきり特定」や「それしかない」は言い換えると、他との区別ができない。

1. は曖昧な一方、 2. は非常に明確で、定冠詞には相反する意味・表現を同時に含んでいるように思えるが、2. は 「他との区別ができない特定ものので、”それ一つですべて” である。」とも言えるだろう。

  • 不可算名詞には「le」「la」「l’」
  • 可算名詞には「les」

結局のところ、「ぼんやり」であろうが「はっきり特定」であろうが、「すべて」を意味しているのだとおもう。

<例> 

  • la musique(音楽)、l’art(芸術)・・・(上記の1)
    → 「ぼんやり」や「すべて・ぜんぶ」といったイメージを数で表現
  • les femmes(女性一般)・・・(上記の1)
    → 「ぼんやり」や「すべて・ぜんぶ」といったイメージを数で表現(無数の女性が集まっているイメージか)
  • la femme(話題に出している、特定の女性)・・・(上記の2)
    → 「はっきり特定」の「その人でしかない」女性
  • le soleil(太陽)・・・(上記の2)
    → 「たった一つでしかない」太陽。太陽地震が太陽の「すべて」。
  • le jour de notre mariage(私達の結婚記念日)・・・(上記の2)
    → ○○年○月○日、という「はっきり特定」の「それでしかない」記念日

 ② 部分冠詞(または不定冠詞)は「部分」を示す

「部分」は言い換えると、「一部」「断片」であり、すなわち「全体すべて・世界中のぜんぶ」とは言えないもの(馬鹿にしているわけではありません・・・)。

  • 不可算名詞には「du」「de la」「de l’」
  • 可算名詞で、1つの場合「un」「une」を、2つ以上の場合は「des」

これだけだ。

「うーん」と唸って理解に苦しんだのは以下だが、上のルールに従って考えると、「この冠詞しかない」といえる(気がしてきた)。

i) J’aime la musique. → 私は音楽が好き。

ii) J’écoute de la musique. → 私は音楽を聴いている。

iii) J’aime les chiens. → 私は(生き物として)犬が好き。

iv) J’aime le chien. → 私は(食べる対象として)犬の肉が好き。

v) C’est du beurre. → これはバターです。

vi) C’est un chat. → これは猫です。

i) J’aime la musique. → 私は音楽が好き。

部分的な(たとえばジブリの)音楽が好き、と言いたいわけではなく、スポーツや映画などと並べる形で、しかも「ぼんやり」「個別ジャンルを区別をしない」「個体間の相違・個性がない」ような「音楽」が好きだと言っている。

そして「音楽」は抽象的な名詞であり、不可算名詞「la」となる。

ii) J’écoute de la musique. → 私は音楽を聴いている。

これを la musique とすると、「ジャンルを問わず世界中のすべての音楽、を一気に聴いている」といった表現になろうか。。。これは無理がある。

何かしらクラシックなのか、バラードなのか、音楽の中の「ある部分」を聴いているのだ。こう考えると、動作動詞の目的語には部分冠詞を取るのが圧倒的多数なのだろう。

iii) J’aime les chiens. → 私は(生き物として)犬が好き。

「猫」と「犬」のどちらが好き?という質問への回答となるだろうが、やはり「ぼんやり」と「個体の区別をせずに」一般的に「犬」が好き、というもの。

犬は1匹、2匹と番号を振って数えられる可算名詞なので「les」となる。

iv) J’aime le chien. → 私は(食べる対象として)犬の肉が好き。(例のあの犬が好き、とも言えるか)

上記の通り、「(猫と犬なら)犬が好き。」という回答ならば「les」となるはずが、「le」となっている。解説によれば「犬肉が好き」という説明となるらしい。

確かに「(ぼんやりと総称した)犬肉」は、1つ、2つとは数えられない不可算名詞なので「le」を使うのが妥当と言える。

もしくは、「先ほどから話題にしている(君が飼っているという、特定のあの)犬が好き」か。

v) C’est du beurre. → これはバターです。

今、目の間にあるバターを指した説明となるが、「世界中のすべての」バターが目の間にあるわけではなく、バターのかけら(部分)が存在するわけで、部分冠詞となる。

そしてバターは1つ2つと数えられない不可算名詞なので「du」となる。

vi) C’est un chat. → これは猫です。

今、目の間にある猫は、「世界中のすべての」猫ではなく、猫という生き物の「部分(一匹)」がいるので、部分冠詞となる。

数えられる可算名詞なので「un」となる。

なるほど、と勝手に納得してみました。

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